「集団的自衛権、認めるなら改憲手続きを」国会周辺でデモ

国会で審議されている政府の安全保障関連法案に反対する市民が11日夕方、国会周辺で抗議のデモを行った。「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が毎週木曜に主催しているもので、今回で4回目。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

■「憲法96条踏まえよ」

国会周辺で安保法案の廃案を訴えるデモ参加者=11日
国会周辺で安保法案の廃案を訴えるデモ参加者=11日

参加者で、都内で働く会社員の女性(50代)は「これまで憲法9条の枠内で専守防衛を守ってきた。憲法で禁じられている集団的自衛権が容認されようとしている」と話した。

横浜から来た30代の男女3人は福祉関係の仕事仲間。その中の一人は「集団的自衛権を容認するなら憲法改正の手続きが必要。憲法96条に従って国民投票を行うべきだ」と述べた。

安全保障関連法案は集団的自衛権の行使を認める内容。4日の衆院憲法審査会では、与野党が推薦した憲法学者3人が揃って「憲法9条違反だ」と指摘した。

今回の安保法案について、違憲との立場を表明する憲法学者は200人を超える。10日の衆院特別委員会で、民主党の辻元清美衆院議員は菅義偉官房長官を追及。4日の会見で「違憲でないという著名な憲法学者もたくさんいる」と発言した菅氏に対して、辻元氏は「違憲でないという憲法学者の名前をたくさん挙げて下さい」と迫った。菅氏は3人の憲法学者の名前を挙げた上で「数ではないと思いますよ」と答えた。 

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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