これからの企業とNGOのパートナーシップ――ビジネスと子どもの人権(4)[堀江 由美子]

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すべての人が働きがいをもって仕事に従事し、またニーズに応じた適切な社会保護を受けて生活の基盤を作り、仕事と家庭生活との調和のもと子どもを養育できる環境は、持続可能な社会づくりのために欠かせない。

しかし、日本の社会にこの原則3を当てはめてみると、働く人の多く、とりわけ女性が仕事と家庭生活との調和の問題で悩んでいる状況が浮かび上がる。平成25年度内閣府男女共同参画白書によると、6割以上の女性が第一子の出産を機に仕事を辞めている状況はここ20年間変化なく、その主な理由は長時間労働を背景にした「仕事と育児の両立の困難さ」である。

セーブ・ザ・チルドレンが毎年5月の母の日にちなんで、世界各国で発表している「お母さんにやさしい国ランキング」での今年の日本の順位は32位と、G7諸国では米国に次いで下から二番目となっている。

これは指標の一つである国会における女性議員の割合が、日本は179か国中140位と極端に低いことが原因である。女性の議員が少ないことで、女性や子どもの視点が政策に反映されにくく、お母さんと子どもが抱える課題の改善の遅れにつながると考えられる。企業の上級管理職における男女比と、女性や子どもにとって「やさしい企業かどうか」との関連性でも当てはまると言えるだろう。

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公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
セーブ・ザ・チルドレンは、1919年に英国にて設立。子ども支援の世界的リーダーとして、世界30カ国の独立したメンバーがパートナーシップを結び、現在約120の国と地域で、すべての子どもにとって「生きる・育つ・守られる・参加する」子どもの権利が実現されている世界を目指して活動する国際組織。セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは日本のメンバーとして1986年に設立。

2015年7月10日(金)11:59

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