原子力発電所の保安体制の評価を進める経済産業省原子力安全・保安院は7月9日、島根原発1・2号機について5段階評価で最も厳しい「ランクⅠ」と判定した。同原発では今年3月から4月にかけて511ヶ所の点検漏れが見つかっている。
同院は島根原発について「保守管理の不備および定期事業者検査業務の一部未実施」を受け、保安規定に違反しており検査の実施体制が不十分である等の理由で「許容できない課題が見出された」と評価した。報告書では「基本業務プロセスが機能しておらず、品質保証上の重大な欠陥である」と指摘している。
同院では先月14日、他の商業原発について保安体制の評価結果を発表しているが、島根原発については評価を保留していた。今後は追加審査と検査の対象として厳格に監視していくとしている。