「制度設計が粗雑」買取制度に異論

経済産業省が7月23日に示した自然エネルギーの全量買取制度案について、NPO法人環境エネルギー政策研究所(飯田哲也所長)は同日、「具体化が進展したことは評価するが、制度設計があまりに粗雑」とするコメントを発表した。

コメントは5ページにわたり制度案の問題点を指摘。制度案では標準的な家庭の負担額が10年後に月額150~200円になると見込むが、同研究所は「化石燃料や原子力の負担を併記しなければ歪んだ情報提供となる」と批判。「この制度では十分な普及効果は得られない」と指摘した。

その上で「発電コストは普及に伴い低下するため、買取費用が10年後に2600億円も増加することはありえない」との見方を示しつつ「一律価格による買取はナンセンス。自然エネルギーは特性も地域条件も異なるため、買取価格の決定は地域主権を尊重すべき」と注文を付けた。

環境エネルギー政策研究所 プレスリリース

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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