電力自由化で、自然エネ使うLooopでんき健闘

Bart Speelman  5077410064_38d8e109df_b今年4月の電力自由化以降、電力会社の切り替えは6月末現在、首都圏・関西エリアを中心に120万件を超えた。中でも「Looopでんき」(東京・文京)は、申し込みが23000件を超えた。使った分だけ課金されるわかりやすさや低料金、電源に自然エネルギーを使っていることが評価されたという。(箕輪弥生)

今年4月から一般の家庭での電力会社変更が可能となったが、6月末までの切り替え件数120万件(注1)のうち、東京電力エリアが76万件、関西電力エリアが26万件と、首都圏・関西エリア中心に電力会社の変更が進んでいる。

その実態を詳しく知るため、電力会社の比較サイトを運営する「価格.com」は、今年6月から7月にかけて電気料金比較サービスの利用状況を基に、電力会社・料金プランの人気ランキングを集計した(注2)。

その結果、価格.comに掲載している電力会社55社のうち、Looopでんきの「おうちプラン」が関東、関西、中部のいずれのエリアにおいてもシミュレーション利用数が1位と健闘した。

この結果について、同社の小嶋祐輔 電力事業本部長は、プランが低料金に設定されていること、基本料金が不要で電気代は使った分だけ課金されるわかりやすさ、契約期間に縛りがないことが評価されたと分析する。

同社は、太陽光発電所の開発・販売・施工を行う自然エネルギー専門企業であり、同プランで小売する電力においても自然エネルギーを26%使っている。小嶋本部長によると、自然エネルギーを使っていることから申し込みをする人も少なくないという。

同社ではこれまでに23000件の申し込みを受けており、「取り扱う電力量が急拡大しているため、自然エネルギーの割合も現状維持でいく方針」(小嶋本部長)と説明する。

大手の電力会社を抑えてLooopでんきが消費者の関心をとらえている背景には、提供される電力がどのように発電されたものなのか情報開示されており、環境に負荷をかけない電気を選びたいというユーザーの顕在化がうかがえる。

注1:電力広域的運営推進機関「スイッチング支援システムの利用状況について」(2016年6月30日時点)より

注2:価格com. 「電力自由化 実態調査2016」
集計期間:2016年6月1日~7月21日
集計対象:価格.com電気料金シミュレーション利用者

 

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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