植物ゼロの砂地が緑豊かな工場へ:花王鹿島工場

■木の生長に自分を重ねる

記念植樹では、鹿島勤務になった社員が約20種類の在来種から好きな樹木を選んで植える。社員の森には、植樹した年月と社員名が刻まれたプレートがずらりと並ぶ。工場建設当初、70人の植樹からスタートし、いまでは830本の樹が植えられている。茨城県木が梅であることから、梅の木が一番人気だという。

1.1キロメートルのウォーキングコースも整備し、休み時間に散歩を楽しむ社員も多い。元は砂地だったと思えないほど、栄養豊かな地面は柔らかい。

鹿島工場地区サービスセンター(環境安全)の中川直久さんによると、退職した社員も自身が植えた木の様子を見に来ることがあるという。

「『ずいぶん大きくなった』『まだまだ頑張らないと』。社員は木の生長に自分を重ねながら、さまざまな気持ちで見守っている。工場に対する愛着にもつながっているようだ」(中川さん)

そんな中川さんは冬の季節に毎朝、鳥にエサを与えるのが日課だ。小麦と砂糖、ラードを混ぜた手作りのバードケーキを少しずつエサ場に置いておくと、シジュウカラやコゲラなどがついばみに来るという。

 

※この続きは、オルタナ56号(全国書店で発売中)でご覧ください。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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