パラリンピック正式種目の障がい者スポーツ「ボッチャ」を支援する動きが企業に広がっている。花王がこのほど日本ボッチャ協会への協賛を決めたほか、イオンは店内で開催するイベント内でボッチャを紹介。トヨタ自動車では社内で部署対抗ボッチャ大会を行っているという。障がいの有無や体力などに関係なく誰もがともに競い合えるという点が、人気の背景にあるようだ。(オルタナ編集部=堀理雄)
ボッチャは、重度の脳性麻痺者や運動能力に障がいのある競技者向けに考案されたスポーツだ。コート上の目標となる球(ジャックボール)に赤または青の皮製ボールを投げ、どれだけ近づけられるかを競う。1984年のパラリンピックで紹介され、1988年大会から正式種目だ。
このほど花王は日本ボッチャ協会への協賛を決めた。同社広報部の待本雅哉氏によれば、協賛を決めた理由の一つは、障がい者と健常者、高齢者と子どもといった違いを超えてともに楽しめるという競技理念だ。
「ボッチャの普及・発展を下支えしていくことを通じて、誰もがこころ豊かで快適な生活を実現するという弊社の目標を実践し、社会のサステナビリティに貢献していきたい」と待本氏は話す。
花王が企業として特定のスポーツに協賛するのは今回が初めて。今後日本選手権の開催をはじめ、日本ボッチャ協会の活動支援を行っていく。
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