農業ベンチャーと「家族農業の10年」

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オルタナ本誌 連載「日本農業 常識と非常識の間」(57号)から

最近、農業ベンチャーへの関心が高まっている。その分野は農業生産そのものの新しい取り組みというよりは、農業生産団体と販売団体(BtoB)、あるいは農業生産団体と消費者(BtoC)とを結び付けるマッチングであったり、市場を介さない流通システム(受発注、決済、与信、物流代行)であったりする。さらにその仕組みはBtoBやBtoCからCtoC(個人間取引)へと進む。(徳江 倫明)

有休農地や耕作放棄地を再生していくことを社会的なテーマに貸農園事業体がマーケットを広げ、その事業体がプロ農家ではない貸農園(家庭菜園)から産出される農産物を販売につなげたり、直売所や自治体がそれを支援したりする動きもある。

あるいは小売りブランドが地域の直売所を指定業者として運営したり、スーパーマーケットがこれまで生活協同組合や大地を守る会、らでぃっしゅぼーやなど有機流通団体が行っていた生産者や地方メーカーと直結する「産消提携」、生・販・消の三位一体型のマーケティングに取り最組む時代になっている。

さらにドローンを利用して農産物の病気を判断し、ピンポイントでの農薬散布によって農薬を削減する。GPSを使ったトラクターの自動運転、自動制御のハウス栽培や植物工場などが実現している。しかしAIを活かした技術改革や農業にかかわるシステム改革は、農業あってこその事業展開であるが、日本農業の持続可能性、それを支える地域づくりまで視点を置いた農業ベンチャーはまだ皆無といっても過言ではない。

 

※この続きは、オルタナ57号(全国書店で発売中)掲載の連載「日本農業 常識と非常識の間」をご覧ください。

 

徳江 倫明(とくえ・みちあき) 生来の現場主義。1978年「大地を守る会」に参画。有機農産物の共同購入システムの開発を手がける。1988年には「らでぃっしゅぼーや」を興し、宅配システムを確立。その後日本初のオーガニックスーパーや有機認証機関の設立など、新しい分野の企画開発に挑戦し続ける。

2019年7月3日(水)15:50

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