花王は27日、同社の小田原事業場が「いきもの共生事業所認証」(ABINC認証)を取得したと発表した。同認証は、自然と人との共生を企業活動において促進することを目的に、いきもの共生事業推進協議会(ABINC)が第三者評価するもの。生物多様性に配慮した緑地づくりなどに取り組む工場やオフィスビル、商業施設、街区などを評価・認証している。これまでの総認証件数は86件で、同社の認証施設は今回で3件目だ。(オルタナ編集部=堀理雄)
同社の神奈川県小田原事業場は、化粧品事業の研究開発と生産機能を一体化した事業場だ。敷地面積約6万平方メートルのうち、緑地面積は約9千平方メートル。植栽樹木数4762本のうち9割が在来種だ。
2018年度から生物多様性保全の取り組みを開始し、事業場内の神社や桜並木への鳥の巣箱設置や、剪定樹木の間伐材を利用したイスやテーブルなどの設備、事業場近くを流れる酒匂川水系の小田原メダカ保護などに取り組んでいる。
小田原市が取り組む小田原メダカの里親制度に登録して5匹のメダカを養育し、人工孵化に成功して25匹に増加した。今後はメダカの産卵のための池の設置のほか、定期的な植物、鳥類、昆虫類のモニタリングなどを実施していく予定だ。
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