ユーグレナがPETを紙に転換、18歳CFOが提案

■未来を生きる当事者主導の経営方針を

「消費者が意識せずとも環境に配慮した行動をとれる仕組みを、企業が構築すべき」と述べるのは、今回の取り組みを主導する同社の小澤杏子CFOだ。

ユーグレナでは、未来を生きる当事者が経営の議論に参加すべきとの考えから18歳以下のCFO(Chief Future Officer)を募集。500を超える応募の中から2019年10月に小澤CFOと10代の若者8人による「フューチャーサミット」メンバーが選ばれた。任期は2020年9月末までの1年間だ。

小澤CFOとサミットメンバーは就任後、同社の経営状態が「人と地球を健康にする」との理念に沿っているかを調査。議論を重ねるなかで、「環境への意識の高さ、低さに関わらず、消費者が意識せずとも環境に配慮した行動をとれる仕組みの構築を目指す」という方針を策定した。

この方針に基づき、ヘルスケア事業で展開する食品や化粧品に使用するプラスチック削減に着目。年900万トン以上におよぶ国内のプラスチック廃棄(2017年)や、海洋プラごみの削減に向け、2021年中の商品中のプラ使用量50%削減の目標を決めた。同社は今後プラスチックの問題にとどまらず、CFOの方針に沿った環境施策を進めていく考えだ。

小澤CFOは「環境に配慮した行動が他企業にも波及し、そうした行動が当たり前となる世界を実現していきたい」と述べている。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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