国連は12月20日の総会で、2011~20年を「生物多様性の10年」と位置付け、国際社会が協力して生態系保全に取り組むとの決議を採択した。10月に名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で総会への提案が決まっていたもの。
同決議では、COP10での保全の努力目標が定められたことを踏まえ、今後10年間、加盟国が努力することが確認された。
生物多様性の損失については、世界の科学者の研究を基に政策提言や生態系保全の国際的な取り組みを進める指針づくりを行う国際機関「生物多様性と生態系サービスについての政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」の設置準備を進める決議も採択した。設立には生物多様性条約には入っていない米国も賛同。今後、準備会合を開き、事務局体制や資金拠出などを議論して設立時期を決める。 (オルタナ編集部=石井孝明)12月24日