全国農業協同組合連合会(JA全農)と丸紅は1月17日、国内のコメの集荷や加工、販売で戦略提携すると発表した。JA全農がコメ流通で企業と提携するのは初めて。JA全農が集荷、精米したコメを丸紅が持つスーパーなどの販売ルートに流通するほか、輸出拡大も狙う。
昨年の国内のコメの年間生産量848万トンの内、JA全農が387万トンを取り扱う。しかし自前の販路で販売するのは80万トンにとどまる。今回の提携で販路を拡大し、JA全農と丸紅をあわせたコメの流通量を3年後までに現在の90万トンの6割増となる150万トンまで増やしたい考えだ。
また、TPP(環太平洋経済協連携協定)への参加をにらんだコメの輸出拡大にも本腰を入れる構えだ。日本米は中国や欧州など海外でも消費されており、味などの品質で輸出競争力があるとされている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年1月17日