元格納容器設計者がネットで連日の解説

東京電力福島原発の事故を巡り、元格納容器設計者がネットで原発事故を解説。国内外のメディアの注目を集めている。

この設計者は後藤政志氏。政府や東京電力の説明が不足するなか、連日記者会見を開いて、公表された既存の情報を分析。考えうる事態について冷静で詳しい解説を続けている。

会見は、震災翌日の12日を皮切りに14日までに4回実施された。

15日朝にも、「第二号機の格納容器付近で爆発音。損傷を受けたもようで、復旧作業に従事していない職員が退避」との報道発表のもと、午前9時40分〜10時35分に会見を実施。「現象として考えうる仮定の仮定」と断った上で、「これからどうなるか」を解説した。

この中で後藤氏は、「格納容器に穴が空いているとすれば、そこから(核燃料棒の)溶融物が落ち、床のコンクリートを浸食しながらガスが出る可能性がある。そうなれば、酸素と反応して原子炉本体の中で爆発が起き、格納容器が大破して大量の放射性物質が拡散する可能性がないとは言えない」と、最悪の事態に言及した。

15日に入ってからは、報道発表に合わせて随時会見を行っており、2回目の会見を、15時現在1万3000人強が視聴している。(浅倉彩)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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