米国が避難地域80キロを指示

【ワシントン州シアトル=岩下慶一】米国大使館は、在留米国人に対して福島第一原発から半径80キロを避難区域とするよう指示した。これは日本政府の指示より50キロ広い。ワシントンポストが報じた。

また、ニューヨークタイムズによると、16日開かれた公聴会で米国原子力規制員会のグレゴリー・ジャクゾ氏が「日本からの情報、及び米国が独自に集めたデータを突き合わせると、4号機のプールには“水が殆ど、あるいはまったくない状態と考えられる」と証言したことを報じた。

それによると「放射能レベルは非常に高く、復旧作業を行うのが極めて困難なレベルだろう」と見通しを述べている。東京電力は直ちにこれを否定する声明を出した。

日本との意思疎通が難しいと指摘する声も強まっている。日本とやり取りをしている米国の政府関係者は、日本政府は問題について「はっきりと語ることをせず、外部からの援助を嫌がる姿勢さえ見て取れる」。

別の政府関係者は匿名を条件に「日本の組織は合意を成立させるのが非常に遅い。今回の危機では素早い行動がすべてなのだが」と話した。(在外ジャーナリスト協会 旧ユナイテッド・フィーチャー・プレス)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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