【米国テキサス州=片瀬ケイ、ドイツ=シュピッツナーゲル典子】日本の原発事故から放射能が広がるのではないかという恐れから、米国で西海岸を中心に、ヨード剤を入手しようとするパニックが起きつつある。
レジーナ・ベンジャミン米公衆衛生局長官が、「万一のためにヨード剤を入手しておくのも悪い考えではない」と、現地記者からの質問に答えたこともが影響しているようだ。
ノースカロライナのnukepills.comは、普段の注文数は4日で100件程度なのに、この4日で西海岸を中心に6500件のヨード錠剤の注文を受けたと、AP通信が伝えた。
米国で食品医薬品局の認可を受けた液体ヨード剤を製造しているのはミズーリ州のフレミング製薬一社、また錠剤のヨードカリウムを生産しているのは、アンベックス社一社だ。両社にも米国内の病院や地方自治体、学校等からの注文が殺到してる。
また、ドイツでもヨード剤が平常よリ多く販売されている。日本にいる親戚や知人に郵送する人が多いという。
一方、ドイツ連邦薬局連盟では、ヨード剤の摂取について注意を呼びかけている。ヨード剤の摂取が多すぎると、甲状腺機能障害の発生率が高まるからだ。(在外ジャーナリスト協会 旧ユナイテッド・フィーチャー・プレス)