政府はこのほど「平成22年度(2009年度)森林・林業白書」を発表した。4月26日の閣議決定を経たもので、公共建築物での木材利用の促進に関する法律が成立したこと、生物多様性に関する新たな世界目標やルールが採択されたことなどを取り上げた。
東日本大震災で、地滑りなどによって東北の森林に損害が出たことも指摘されているが、発生直後であるために具体的な被害の全貌には言及されていない。
白書では木材需要を促進する一環として、国が整備する低層公共物は原則、すべて木造化を図るなどの目標を定めた「公共建築物における木材利用の促進に関する法律」が昨年10月施行され、取り組みが始まっていることが紹介されている。
また2010年のCOP10で決まった「2020年までに森林を含む自然生息地の損失速度を少なくとも半減する」などの国際目標を示し、日本政府もそれに対応した森林保護政策を行うことを表明した。(石井孝明)2011年5月6日
■林野庁、平成22年度森林・林業白書
http://www.rinya.maff.go.jp/j/kikaku/hakusyo/22hakusho/index.html