東電賠償枠組み、決定は明日以降に

(C)torugatoru

東京電力福島第一原発事故をめぐる賠償枠組みについて、政府は12日夕の関係閣僚会合での正式決定を予定していたが、13日以降に先送りすることを決めた。賠償枠組みをめぐっては「被害者ではなく東京電力を救済するものだ」と各方面から反発の声が上がっている。

関係閣僚会合に出席した菅直人首相は「賠償スキームについては、決して東京電力の救済ではない。さらなる若干の議論が必要」と語った。玄葉光一郎・国家戦略相も会合終了後に「明日に持ち越す。党の議論が出尽くしていない」と話し、与党・民主党の了承を得るのに時間がかかっていることを明かした。

賠償枠組み案は東電の支払総額に上限を設けていないが、株式の100%減資や社債等の債権放棄などは盛り込まれていない。また、自然エネルギーの導入拡大を促すとして要望の大きい、発送電分離を通じた発電・送電各部門の売却にも踏み込んでいない。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年5月12日

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..