もう一つの原発大国フィンランドの苦悩

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現在2基が稼働中のオルキルオト原始。世界初となる欧州加圧水型原子炉(EPR)が2013年に稼働予定、4基目の建設予定もある。写真提供TVO社

欧州でフランスに次ぐ原発推進国のフィンランドでは、福島原発の事故以降、原発反対派の数が賛成派に肩を並べた。だが、ウランの埋蔵量が豊富なことや、地政学的リスクという理由も加わり、自然エネルギー国へと舵を切ることは容易ではない。

フィンランドは世界最大の炉を含む4基の原発が稼働中で、将来的にあと3基が動き出す。地震の心配がなく、原料となるウランの約8割が自前でまかなえることなどから、原発は国民の支持を得てきた。

電力供給の一番手は廃熱を利用するコジェネレーションだが、第二位の原子力の割合は24.4%で、火力(19.5%)や水力(12.6%)を大きく引き離す。ハロネン大統領は代替エネルギーの開発を進めると明言したが、それでも自然エネルギーのなかで多く採用されている風力は、現在の0.2%から2007年に7%へと増えるに過ぎない。

安全なエネルギーに頼るにも、高緯度の地形からオゾン層への影響が大きい化石燃料は増やしたくない。また、原油や天然ガスをロシアから輸入することも、安全保障上のリスクを考えると避けたい事情がある。(オルタナ編集部=ヘルシンキ・靴家さちこ)

2011年5月24日(火)16:35

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