政府、東電の財務調査を始める

東京電力の経営状況と資産を調査する政府の第三者委員会「経営・財務調査委員会」(委員長・下河辺和彦弁護士)は16日、首相官邸で初会合を開いた。政府による公的資金による賠償支援を行うために設けられた組織で、報告書を9月までにまとめる。

下河辺委員長は会合後の記者会見で、「給与や年金も対象になる」と述べ、東電に厳しいリストラを迫る姿勢を明確にした。政府は福島第一原子力発電所事故の賠償を支援するため「原子力損害賠償支援機構法案」を今国会に提出しており、同委員会の報告は機構を通じて東電に実現を迫る。

ただし、財務状況以外の発送電分離や自然エネルギーなど原発を含めたエネルギー供給体制の転換の検討を行うかは、第一回会合では結論が出なかった。次回以降、東電首脳を招き、東電が示している6000億円以上の資産売却や、人件費削減など5000億円以上の経費節減策について説明を求める。(オルタナ編集部=石井孝明)2011年6月17日

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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