売上7割減、放射能で海洋スポーツに打撃

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放射能は海洋レジャーにも深刻な影を落としている

福島原発の事故は、海洋レジャー関連のスポーツ産業や観光業にも影を落としている。これから8月にかけて、海水浴客に加えて、海に入るサーファーやダイバーの数もピークを迎える。放射性物質を含む大量の汚染水を抱えた込んだまま先の見えない事故の様相に、関係者は困惑している。

海洋への汚染水流出を東京電力が初めて発表したのは3月22日。それ以降も意図的な放出や予期しない流出が続いた。被災地を除く全国のダイビングやサーフィンのショップ関係者らは毎日のように海に出ており、ダイビングツアーなども実施している。しかし東日本を中心に、客足には大きな影響が出ているという。

千葉県館山市のダイビングショップ「西川名オーシャンパーク」の石川文明代表は「3,4月の売り上げは昨年の3割にも満たなかった。汚染が不安だという声が実際に耳に届く。常連客の足も遠のいてしまった。対処法も補償もない」と厳しい現状を語った。

サーフィン業界も同様だ。原発事故の評価が「レベル7」に引き上げられたのを機にスポンサーが辞退し、愛知県田原市で予定されていた夏の大規模なイベントが中止になった。世界プロサーフィン連盟日本支局によると、現在までに3大会の開催が中止となり、その影響は深刻だという。

海水中の放射性物質については、文科省が「宮城県、福島県、茨城県沖における海域モニタリング結果」を随時発表している。また、夏に向けて各地の自治体が独自に測定値を公表し始めた。しかし前例のない事態なので、海水浴などの安全基準は存在しない。環境省は「海開き」が相次ぐ7月初旬に間に合うよう、指針を示すという。

ダイビングスポットの多い伊豆半島に事務局を置くNPO静岡県ダイバーズ協議会では、各種データを収集して専門家に相談し、安全性の確保に努めている。我妻亨事務局長は「現在は心配なく潜れると判断している。6月に入って客足が戻ってきたが、まだ不安感は残っているようだ」と繁忙期を前に、影響の広がりを懸念している。(オルタナ編集部=瀬戸内千代)

2011年6月20日(月)14:37

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