北京353カ所でレンタル自転車1万台

6月21日市内の至る所に設けられている自転車レーン

急速なモータリゼーションで深刻な交通渋滞に悩む北京市は、公共自転車レンタルを7月から開始する。18日付の中国紙が同市交通委員会のホームページをもとに伝えた。

このサービスの試験導入が行われるのは、市東部の幹線道路と地下鉄(5、10号線)沿線エリア。自転車1万台を353カ所のステーションに配置する。2015年までに自転車数は5万台、ステーション数は1000カ所まで増やす計画という。

サービスの投資・運営は区政府が行い、北京市がエリア間の調整などを行う。レンタル料金は一定時間内は無料で、超過時間は有料だ。

自転車レンタルは北京オリピック時に人気を呼んだが、レンタルステーションの密度が低いなど利便性が優れず消滅した。今回は2回目の導入となる。

北京では、自転車は依然庶民の足。急速に整備が進む地下鉄の利用客にウケるエコな交通サービスとなるか。かつての「自転車王国」ならではの試みに注目したい。(北京=斎藤淳子)

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斎藤 じゅんこ・北京

米国で修士号取得後、北京に国費留学。JICA北京事務所、在北京日本大使館勤務を経て、現在は北京を拠点に共同通信、時事通信、NHKラジオ、中国新聞週刊(Chinanews)日本版などに連載執筆・出演。共著編に『在中国日本人108人のそれでも私たちが中国に住む理由』、『日中対立を超える発信力』など。

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