「シェアハウス型」復興住宅が孤独死を防ぐ

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「手のひらに太陽の家」模型写真

シェアハウスのように食事や団らんの時間が楽しめ、自然エネルギーもふんだんに取り入れた共同住宅。宮城県登米市で計画が進んでいる「手のひらに太陽の家」は、いままでの仮設住宅とは一味もふた味も違う。

「仮設住宅の問題点を解決するだけでなく、自然エネルギーを積極的に採用した持続可能な住宅モデルという点でも、将来に新しい事例を示すもの」

「手のひらに太陽の家」計画を進める佐々木豊志氏(日本の森バイオマスネットワーク理事長)は、この取り組みを仮設住宅ではなく「復興共生住宅」と呼ぶ。

住宅の作りはユニークだ。

1棟の中に6-8畳程度の個室が10部屋程度。加えて、広めの居間と共用の台所、食堂がある。あえて「共用」にしたのは、住民同士が協力しながら精神的に支えあうコミュニティを作るため。震災遺児や高齢者に代表される誰かのサポートが必要な人たちでも、ここなら生活しやすいかもしれない。

世帯が独立している仮設住宅はプライバシーが守られる一方で、部屋にこもりきりになりやすい欠点もある。阪神大震災後では孤独死、自殺、うつが問題になった。共用住宅では、個室でプライバシーを守りながらも、食事の際などにお互いに話が出来る。

復興共生住宅「手のひらに太陽の家」設計コンセプト

木質ペレット燃料ボイラー、太陽熱給湯、太陽光発電、さらに雨水利用も行うなど自然エネルギーをふんだんに活用するのもこの住宅の特徴だ。木材調達や施工はできるだけ地元業者を採用し、被災地への経済効果も考えられている。

復興住宅のコンセプト作りでは、サッカー前日本代表監督の岡田武史氏、音楽プロデューサーの小林武史氏など多方面の協力者に意見を求めた。小林氏は震災後すぐに、プロジェクトの拠点の一つとなる宮城県の木材会社へ足を運んだ。

アウトドア用品メーカーのモンベル(大阪市)から資金提供があり、第1棟目の建設は登米市に決まった。竣工は11月下旬を予定している。入居は、被災地の支援団体や行政の協力を得ながら、高齢者や震災遺児を優先的に進めるという。(形山 昌由)

2011年8月4日(木)14:42

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