「石油になる藻」震災被災地で実験

藻類「オーランチオキトリウム」を培養して石油の代わりとなる物質を生産する実験を、筑波大学、東北大学と仙台市が共同で行う。仙台市内の下水処理施設を使い、今後数カ月で設計プラントの計画をつくり、3−4年かけて実用化の研究を進める。

これらの藻は有機物を吸収して炭化水素を作り出す。市内の下水を使い、石油代替製品を抽出、生成する。実用化によって植物からの自然エネルギー源の生産と下水の浄化を狙う。

オーランチオキトリウム類は、筑波大学大学院の渡辺信教授らが、昨年12月に化石燃料に含まれる炭化水素を作り、蓄積する性質を発表。この炭化水素は、燃焼や石油物質の代替品をつくることが期待されている。

渡辺教授は宮城県の出身で、震災の復興に役立つことを願い、東北大と共同で被災地で実験を行うことを決めたという。(オルタナ=石井孝明)

■筑波大学・説明資料

http://www.sakura.cc.tsukuba.ac.jp/~eeeforum/1st3EF/1st3EF_watanabe.pdf

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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