「不安だったが踏み出した」城南信金理事長

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講演をする城南信金の吉原毅理事長

エコな企業や組織を支援する投融資をうながす活動「エコ貯金プロジェクト」を行う国際環境NGOの「A SEED JAPAN」(アシードジャパン)は10日、城南信金の吉原毅理事長を招き「グリーンエコノミーダイアローグ」を都内で開催した。

城南信金は東京電力の福島原発事故後の4月に日本の金融機関では初宣言となる「原発に頼らない安心できる社会へ」を発表。自然エネルギーの普及支援と省エネ活動で、原発に依存した社会を変えることを組織の目標にして注目を集めている。

吉原理事長はその現状について「不安の中での出発で今も活動を模索中です。しかし一歩踏み出したことで多くの預金者の皆さんの支えが集まりました。正しい方向を選んだと今では思っています」と説明した。

また吉原理事長に加えて、環境エネルギー政策研究所の竹村英明氏、日本の代表的なSRIファンドである「あすのはね」を運用する朝日ライフアセットマネジメントの速水禎氏の参加によるパネルディスカッションも行われた。「原発の見えないコストの大きさ」「情報開示の乏しさ」でパネリストの考えは一致。その解決策として、ビジネスの成長と社会変革の期待できる自然エネルギーの普及が大切という認識を共有した。

吉原理事長は福島県の視察や震災ボランティアの経験を通じて、原発事故で地域社会が大混乱している事実に衝撃を受けた。地域の発展に尽くすのが信金の社会的役割であるのに、福島では地域の活動全体が麻痺して信金も何もできない状況になっていた。

「電力の供給を福島県から受けながら、背景を深く考えなかった自分の態度を反省しました。考えない行動の結果は、後で自分にふりかかるもの。できることから変えなければなりません」と、活動への思いを話した。

そして吉原理事長は、社会変革のためには儲けだけを考えない、良い意思を込めた資金循環を作り出すことが必要と強調した。「資金を提供する、利用者の市民も皆さんも意志を示す声をあげるべきではないでしょうか」と、市民の活動に期待を述べた。

アシードは1991年に青年の声を世界に届けようと始まった国際組織。エコ貯金プロジェクトは、金融機関に対し、倫理性やエコ活動に優れた企業への投融資を預金者・投資家である一般市民が働きかけることで、社会変革を目指す取り組みだ。アシードジャパンの土谷和之理事は「金融機関と市民の対話を通じて、お金に意思を込める動きを広げたい」と、会合の狙いと今後の期待を話した。(オルタナ編集部=石井孝明)

 

アシードジャパン エコ貯金プロジェクト http://www.aseed.org/ecocho/

城南信金ホームページ (「原発に頼らない安心できる社会へ」を掲載)

http://www.jsbank.co.jp/

2011年9月14日(水)10:05

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