民主党、TPPへの意見統一を見送り=首相、参加表明へ

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農業団体、医師会などが反対を表明したのを受け、交渉に参加する場合は農業や医分野への影響を避けるべきだと明記する見通し

与党・民主党の経済連携プロジェクトチーム(PT、座長・鉢呂吉雄前経済産業相)は8日、環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加に関する提言案をようやくまとめた。

提言の提出は深夜となったが、結論は両論を併記して参加の是非は明確にならず、民主党執行部が求めたとされる野田佳彦首相への「一任」、つまり党として結論に従うことの明記は見送られた。

今月12日からAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議がハワイで、オバマ米大統領を議長に開かれ、TPPの交渉が議題になる。その前に野田首相は参加表明を行うとみられている。

しかし、野田首相は参加に積極的とされるが、「できるだけ早期に結論を出す」(7日、衆院本会議)と述べるにとどまり、まだ態度は明確にしていない。

TPPは非関税障壁の撤廃が課題となっており、06年の発効当初から参加しているチリなどの参加4カ国に加えて、現在はアメリカなどが交渉への参加を表明している。

「工業製品、農産物、繊維・衣料品の関税の撤廃」、「金融・電子取引・電気通信などのサービスの自由化」などが行われる見込みだが、交渉中で先行きは不透明だ。

国内では農業団体、医師会などが反対を表明。民主党だけではなく、野党自民党などにも慎重論が根強い。民主党の慎重派の山田正彦前農林水産相らは、参加表明は拙速として抵抗を続ける考えだ。

山田氏を会長とする「TPPを慎重に考える会」は8日の会合で、できるだけ多くの賛同者の出席を募り、首相に圧力をかける方針を確認した。

一方で、識者、経済学者などは自由貿易の拡大を支持する意見が広がっている。また日本経団連も交渉参加を支持している。

国内の世論の動向は割れている。毎日新聞の6日発表の世論調査で、TPP交渉に「参加すべきだ」が34%で、「参加すべきではない」(25%)を上回った。ただし「わからない」も39%に上った。(オルタナ編集部=石井孝明)

2011年11月9日(水)12:14

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