被災地支援ドキュメンタリーが映画祭で最優秀賞に

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本業の傍ら休む暇もなく支援を続ける打越さん(「3.11からNext ある歯科医の挑戦」より)

映像制作会社ピー・キューブ(大阪市)の池田由利子社長がボランティアで制作した20分のドキュメンタリー「3.11からNext ある歯科医の挑戦」が、「ヒューマンドキュメンタリー映画祭 阿倍野 2011」と「もりおか映画祭2011オフシアターコンペティション」で最優秀賞を受賞した。

同作品は岩手県遠野市で復興支援活動をしている歯科医の活動を取り上げた作品で、賞金10万円は全額復興支援活動に充てた。今後もチャリティイベントへの映像提供を行うことで継続的な復興支援を目指すという。

岩手県遠野市の歯科医打越岳さんは震災後、一般社団法人プロジェクトNextを設立。インターネットを利用し全国から寄付金、支援物資を集め被災地支援を行っている。11月現在までに「米」や「ミシン」といった大量の支援物資に加え、寄付や音楽のダウンロード販売で約600万円の資金が集まった。

集まった物資を孤立住宅など公的な支援が届かない地域を中心に届け、その様子をホームページで公開してきた。7月には元オフコースの松尾一彦さんから楽曲の提供を受け、非営利音楽レーベルproject Nextを立ち上げインターネットでダウンロード販売を行っている。

この一連の活動を20分のドキュメンタリーにしたのが「3.11からNext ある歯科医の挑戦」だ。

池田さんが遠野市にボランティアに行った際に打越さんと出会ったことがきっかけでこのドキュメンタリーができた。阪神淡路大震災を経験した池田さんは、被災者でもある打越さんが支援活動を行う姿に感銘をうけると同時に、神戸での震災に比べあまりにもボランティアが少ないことに驚いた。

プロジェクトNextの活動には多くの支援金や物資が集まってはいるが、支援物資の運搬など費用がかさみ足りない資金を打越さんが個人的に負担をしている。

池田さんはこの現状をより多くの人に知ってもらう必要があると考え、持参したビデオカメラで支援活動を撮影。その後再度被災地での撮影行い、松尾さんのレコーディングの撮影を重ね作品を完成させた。

池田さんは、「復旧に長い時間が必要な今回の震災は継続的な支援が欠かせない。そのためにも被災地の現状を伝えていかないといけない。映像であれば写真や文字だけでは伝えきれない情報を発信することができる。今後は復興支援を行う企業とも連携し映像を使った情報発信をしていきたい」と力を込める。

より多くの人に映像をみてもらい、被災地の現状を伝えたいと映画祭に応募した結果、2つの映画祭で最優秀賞を受賞した。今後は同ドキュメンタリーの英語版、中国語版の公開も予定している。(オルタナ関西支局=岸田勇人)

「3.11からNext ある歯科医の挑戦」

 

 

 

2011年11月15日(火)12:03

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