環境省は26日、東京電力福島第1原発事故による放射性物質を、政府が除染する「除染特別地域」の工程表を発表した。
2014年3月末までに除染を完了することを目指す。今後、年間の予想放射線量により、20ミリシーベルト(mSv)以下(避難指示解除準備区域)、20~50mSv(居住制限区域)、50mSv超(帰還困難区域)の3区域に分割。
20mSv以下の区域では、3月ごろから10ミリシーベルト以上の場所を中心に除染を始めて、昨年8月末比で被ばく線量を半減させるのが目標。
20~50mSvの地域は今年10月ごろから作業を始め、被ばく年20mSv以下を目指す。50mSv超の地域では、効果的な除染方法を探るため、環境省などによる実証事業は行うが、区域としての除染を実施するかどうかは未定。国が土地を借り上げるなどの対策も検討している。
政府は昨年12月、現在の警戒区域と計画的避難区域に当たる福島県の11市町村を除染特別地域に指定。同地域内には事故前に約6万世帯が住んでいた。(オルタナ編集部=石井孝明)
環境省「除染特別地域における除染の方針(除染ロードマップ)」の公表について