一流アスリートが「セミヌードカレンダー」を作った理由

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中西麻耶さんのカレンダー

中西麻耶さん(26)は、高校時代にはソフトテニスで高校総体、国体に出場。将来を期待された選手だった。だが、2006年9月、勤務先の塗装店で5トンの鉄骨に足をはさまれ、右ヒザから下を切断する大事故に遭った。

その半年後の07年3月 日本スポーツ義足の第一人者 義肢装具士・臼井ニ美男氏と出会った彼女は、陸上競技という新たな夢を得た。そして、ジョギングから始め、半年後には100メートル・200メートルの大会に出場。見事、日本記録を樹立した。

08年、九州チャレンジ陸上競技大会で北京パラリンピックA標準記録を突破。パラリンピック日本代表を決め、09年のジャパンパラリンピックでは走幅跳びでも日本記録を達成した。

ロンドンパラリンピックまで残り5カ月。だが、渡米中の中西選手は新聞の取材にこう答えている。

「昨年6月に完全に資金が底をついてしまいました。トレーニングを続けるには年間500万円は必要。競技に出るには義足も3つは必要ですが、1つ120万円はかかる。日本に戻っても練習はバイトの合間か、バイト前の早朝に走るぐらいしかできない」

中西選手は昨年末、プロ・カメラマンの越智貴雄氏(33)へメールを送った。越智氏は10年以上も国内外のパラリンピックスポーツの撮影取材に携わっており、04年にはパラリンピックスポーツ専門サイト「カンパラプレス」を設立していた。

中西選手は越智氏に「自分を撮影してほしい。カレンダーにして売って資金を調達したい。これは私だけの問題じゃない。後輩には資金難でつらい思いをさせたくない」と訴えた。越智氏はそれに応えた。

「一昨年、彼女が資金難で苦しみ、国際大会への出場すらままならなかった経緯を知っていたこともあり、彼女の人並みはずれた突破力と力強いエネルギーを写真で表現したいと思った」

2月上旬、都内のスタジオで撮影が行われ、資生堂の全面協力でヘア&メークアップアーティストの篠塚豊良氏がメイクを担当。「中西麻耶セミヌードカレンダー」が完成した。
中綴じA4サイズで1200円(税込・送料無料)。Amazonでも購入できる。売上金の一部は選手活動の資金に充てられる。(今一生)

2012年3月24日(土)20:45

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