環境省 地球環境財団に解散命令、基本財産約2億7500万円を切り崩し

「エシカリアン」の2012年冬号

環境省は6日、基本財産の全額約2億7500万円を環境大臣の承認を得ずに取り崩したとして、地球環境財団(東京・中央、嶋矢志郎理事長)に解散命令を出した。

主務官庁である環境省自然環境局によると、地球環境財団は2008年9月までに環境大臣の承認を得ずに基本財産約1億6000万円を切り崩したという。そのため、2010年6月に同省から文書で改善指示を出した。だが、地球環境財団は改善指示を履行せず、再び環境大臣の承認を受けることなく残りの基本財産を取り崩した。

環境省は、「財団法人の運営について改善を期待することができないことが明らかで、監督の目的を達することができないと判断」し、解散を命じた。現在、同財団の財政基盤はほぼ喪失している。

同財団は、1987年の設立以来、地球温暖化防止活動や生態系の保全活動などを行ってきた。2011年4月には、エシカル(倫理的)ライフを提案するフリーペーパー「エシカリアン」の発行を開始し、環境意識の啓発にも努めてきた。

同財団の陶山孝一事務局長はオルタナの取材に対して、「今後については近日中に発表する。今のところは未定」とした。(オルタナ編集部=吉田広子)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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