記事のポイント
- 7月に静岡・新居弁天海水浴場でユニバーサルサーフィン体験会が開催される
- 体験会では車イスを使用する人もサーフィンを楽しめる場を提供する
- NPOではこうした取り組みを通じてユニバーサルビーチの普及を目指す
静岡県湖西市でビーチクリーン活動などを行うANELA KAIは7月20日に新居弁天海水浴場でユニバーサルサーフィン体験会を開催する。NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクトなどが運営に協力する。体験会では車イスを使用する人もサーフィンを安心・安全に楽しめる環境を提供する。こうした取り組みを通じて、ユニバーサルビーチの普及を目指す。(オルタナ編集部=萩原 哲郎)

運営に協力するNPO・須磨ユニバーサルビーチプロジェクト(須磨UBP)は、神戸の須磨ビーチの「ユニバーサルビーチ」化から始まった。ユニバーサルビーチとは、障がいを持っている人や小さな子ども、高齢者など誰もが安心して海を楽しめるビーチのこと。須磨ビーチはもともとエレベーターや車いすの導線がわかる地図がなかったり、縁石や傾斜も多いなど、障がい者や親子連れの人が使用しにくかったという。
使いにくさを解消するために必要となるのがビーチマット。須磨ビーチに導入する場合、費用は130万円。クラウドファンディングで必要資金を調達して、ビーチマットを敷いたのが2017年のことだった。加えて水陸両用アウトドア車イスも導入し、車イスのまま海に入ることを実現した。
ユニバーサルビーチプロジェクトは全国に広がっており、現在25都道府県42カ所でプロジェクトが実施されたという。
こうした活動の一環として開くのが、「ユニバーサルサーフィン体験会」だ。水陸両用車イスからサーフボードに乗ってもらい、サーフボードの左右はサポートメンバーが補助する。サポートメンバーがサーフボードを押してサーフィンを楽しんでもらう。万一、サーフボードから落下しても、一番近いサポートメンバーが助ける。
須磨UBPはこのような活動を広げており、日本サーフィン連盟が主催する「全日本パラサーフィン選手権大会」にも協力する。
今後、ユニバーサルビーチプロジェクトと連動する形でユニバーサルサーフィンも広がっていきそうだ。