記事のポイント
- 民間企業の調査で、96.9%が「地域の人と交流する旅」に関心があると回答した
- 「リアルな日常を知りたい」「価値観や視野を広げたい」が主な理由だ
- 旅・旅行に求めるものは、地域での「消費」から「貢献」へとシフトしている
人材マッチングサイトを運営する、おてつたび(東京・品川)はこのほど、自社の登録ユーザー1218人を対象に「旅の価値観と人生への影響」に関する意識調査を実施した。その結果、96.9%が「地域の人と交流する旅」に関心があると回答した。「その地域のリアルな日常を知りたい」「自分の価値観や視野を広げるきっかけにしたい」が主な理由だ。旅を通じて地域に貢献しながら、自分自身の生き方や価値観を見つめ直したいという人が増えている。(オルタナ編集部=川原莉奈)

コト消費へのシフトやライフスタイルの多様化を背景に、旅・旅行の目的が変化しつつある。
「おてつたび」が実施した調査では、「有名な観光地や名所を巡る一般的な旅行だけでなく、地域の人と交流したり、生活を体験したりするような旅に関心があるか」という問いに対し、96.9%が「はい(関心がある)」と回答した。

その理由として最も多かったのは「通常の観光する旅行だけでなく、その地域のリアルな日常を知りたい」(70.5%)だ。次いで「自分の価値観や視野を広げるきっかけにしたい」(61.5%)が続いた。
実際に「おてつたび」参加者の72.3%が「自分の生き方や働き方を見直すきっかけになった」と回答している。
「新しいことに挑戦する自信がついた」(78.9%)、「誰かの役に立っている実感や喜びを感じた」(85.4%)といった声も多く、旅先での地域貢献が、「思い出作り」を超えて「内面的な変化」をもたらしていることがうかがえる。
この結果について、同社の永岡里奈代表取締役CEOは、「『旅は娯楽・消費』というこれまでの常識が、少しずつ変わりつつあることを実感している」とし、「有名な観光地を巡る旅も素敵だが、地域に入り込み、誰かと笑い合う時間や普段とは違う経験もまた、驚くほど楽しいものだ」とコメントした。



