
この夏は、日本各地で1898 年の統計開始から最も暑い記録を更新しました。東京都では「沸とう京」というキーワードを使って迷わずエアコンを使うように呼び掛けています。
6 年前に環境省が公開した「2100 年未来の天気予報」の動画内では、札幌で気温40.5℃などと表示され、当時は北海道で40℃超えなんて!と、にわかには信じられませんでした。
ところが、7 月下旬には北海道でも40℃に迫り、2100 年を待たずに悪夢が現実になるのかもしれないのです。
さて、そんな暑さのなかで注目を集めだしたのが、水風船を投げあうスポーツ競技「水風戦(みずふうせん)」です。2012 年に、福島県いわき市で震災ボランティアが考案して団体をつくり、スポーツの聖地として福島に人を呼ぼうと企画したのが始まりでした。コロナ禍で止まっていた活動が、今年になってメディアで続けて取り上げられるなど、注目を集めています。
私は、この活動にボランティアとして携わっていた関係で8 月にテレビ放送された水風戦大会で審判を務めました。そこで出演したタレントさんたちが「暑すぎてこの時季じゃなかったみたい」「灼熱で真っ白で前が見えなかった」「水風船の中の水が温かかった」とその過酷さを口にしていました。本来、暑い季節に水に濡れることが気持ちのいいスポーツだったはずなのに、笑えない暑さだったのです。2100 年にはこのスポーツが開催できる時期は真冬になってしまうかもしれません。



