記事のポイント
- 卵の賞味期限は、安心して「生食」できる期限を表示したものだ
- 賞味期限を過ぎたものや殻にヒビの入ったものは「充分加熱して食べて」とある
- 生のまま10度以下で保管すれば、賞味期限が過ぎても2週間以上は食べられる
卵の賞味期限は、安心して「生食」できる期限を表示したものだ。賞味期限が過ぎても食べられなくなるわけではない。賞味期限を過ぎたものや殻にヒビの入ったものは「充分加熱して食べて」とある。生のまま10℃以下で保管すれば、賞味期限が過ぎても2週間以上は食べられる。(オルタナ客員論説委員=井出留美)

元旦に、SNSで、賞味期限が来た卵を大量に一気にゆで上げると投稿した人がいた。それに対し養鶏農家の方が「卵の賞味期限は生で食べられる期限」「加熱したら一気に食べなければいけなくなる」と投稿者に説明していた。
卵は加熱したらすぐ食べないと悪くなってしまう。卵白に含まれるリゾチームという酵素の溶菌作用が失活するためだ。
生のまま10℃以下で保管すれば、賞味期限が過ぎても2週間以上は食べられる。理論的には、産卵から57日間、生で食べることができる。
参照:卵は賞味期限過ぎたら捨てる?意外に知らない、高騰する卵の活用法 Q&A
一気に加熱調理せず、食べるその都度、ゆでたり焼いたりすればよい。
卵は、ゆでて保管するより、生で保管した方が長く持つのだ。
ユーコープは、「生の卵とゆで卵では、どちらが日持ちしますか」との問いに、「卵は、生のほうが日持ちします」とのQ&Aを掲載する。
■卵の賞味期限は安心して「生食」できる期限
日本養鶏協会は、賞味期限はタマゴを安心して「生食」できる期限を表示したもので、賞味期限が過ぎても食べられなくなるわけではない、と説明する。
つい先日、海外の記事を翻訳したもので、卵はサルモネラ菌の心配があるから賞味期限が過ぎたら絶対に食べないように、と書いてあるものがあった。これは日本においては正しくない。
卵のサルモネラ食中毒は激減している。卵博士と呼ばれる八田一先生によれば、生産者が衛生管理をしっかりするようになったのと、サルモネラのワクチンが広まったことで、卵の食中毒は激減した。
サルモネラ菌の増殖が起こらない期間は卵の保存温度によって決まる。日本卵業協会によると、夏期(7~9月)が産卵後16日以内、春秋期(4~6月、10~11月)が産卵後25日以内、冬季(12~3月)が産卵後57日とされている。
日本卵業協会によれば、食品衛生法において卵の賞味期限は「生食できる期限」であり、パックしてから2週間で印字される。
■賞味期限を過ぎたら加熱調理して
市販の卵パックには「賞味期限を過ぎたら加熱調理して早めにお召し上がり下さい」と書いてある。
卵による中毒の多くはサルモネラ中毒だが、サルモネラ菌は75度で1分以上加熱すれば死滅する。賞味期限を過ぎたものや殻にヒビの入ったものは「充分加熱して食べてください」と表示される。
なお、卵の殻にサルモネラ菌がついていることがある。冷蔵庫で他の食品に繁殖させないためにはパックから出さずに、揺れないよう、棚の奥にしまうとよい。
飲食店のすき焼きで、食器に殻のまま入れて提供されるのを見るが、殻にサルモネラ菌が付着しているかもしれないので、食器に直接入れない方がよい。
※この記事は、執筆者が2026年1月12日に「Yahoo!ニュースエキスパート」に掲載した記事をオルタナ編集部にて一部編集したものです。執筆者による過去の「Yahoo!ニュースエキスパート」記事はこちらから、執筆者のニュースレター「パル通信」はこちらからお読みいただけます。



