ソーシャルな農業――若者たちが社会課題を乗り越える

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「坂ノ途中」小野邦彦・代表。事務所1階の直営店舗で

ソーシャル・ビジネスの目的が社会変革や社会課題の解決だとすれば、「農業」は日本にとって最大級の社会課題だろう。農業従事者の平均年齢は65歳を超え、耕作放棄地は全国規模で広がっている。この難問を解決しようと、若者たちが立ち上がった。(オルタナ編集委員=高馬卓史)

「農林水産省 農業構造動態調査」などを参考に編集部で作成。1960年から1980年の平均年齢は、基幹的農業従事者。1990年以降は農業就業者

 

有機農家の販路を開拓

京都で、有機野菜に取り組む若手農家・新規就農者の「販路支援」に乗り出した会社がある。「坂ノ途中」(南区)だ。同社が掲げる理念が「未来からの前借りを、やめたい」。

農薬や肥料に依存した農業では、「今」の収穫量は増えるが、100年後の豊作を期待できるのかという疑問だ。

農薬は殺虫剤でもあり、他の生物を排除してしまう。農薬を使用することで、野菜に栄養分を供給してくれる微生物がいなくなり、農地は「痩せた土」になっていく。そうなれば、ますます化学肥料に頼らざるを得なくなり、環境負荷が高まる一方の悪循環、これが「未来からの前借り」だ。

2009年、同社を立ち上げた小野邦彦氏(29)は、様々な人に会い、共感者が大勢いることを知る一方で、厳しい現実にも直面した。

「同世代の若手農家で、農薬、化学肥料に頼らない農業を実践している農家を訪ねていくと、農業では食べて行けず、バイトをして何とか生活を成り立たせているという、あまりにも悲惨な実情があります」(小野氏)

そこで気付いたのが、あまりにも販路がないことだった。このような農業では、生産量は少なく、しかも不安定なので、既存の流通ルートでは、ほとんど相手されない。小野氏は、自分の役割は、彼らの販路の開拓だと気付いた。――

 

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2013年1月25日(金)11:28

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