◆創刊の辞--21世紀のビジネス・社会の新しい「モノサシ」を探してみよう。

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2006年11月16日に死去したノーベル経済学賞受賞の米経済学者、ミルトン・フリードマンは、著書『資本主義の自由』(マグロウヒル好学社)の中で次のように書いています。

「企業の社会的責任は一つしかない。それは利潤を増大させることである。企業の社会的責任と称して経営者が独断で慈善事業などに寄付したりするのは企業のオーナーである株主に対する一種の背任行為ですらある」。

これをもって「フリードマンは社会貢献を否定した」と解釈する人たちがいましたが、それはフリードマンの本意ではないはずです。今や企業の事業活動 そのものが社会貢献と強く結びついており、社会貢献という観点抜きでは、顧客として、あるいは社員として、あるいはビジネスパートナーや投資家として企業を見ることはできなくなりました。

一方、企業家の意識も変わり始めています。これまでは、ひとたび企業を起こせば、それなりの成長を目指し、その先にはIPO(株式公開)があり、さらなる成長を目指すものでした。しかし、売上高や利益率、IPOという目標だけ ではなく、「別のモノサシ」で事業活動を動かしていく人たちが増えています。その一つが、地球環境であり、地球に住む人たちの健康であり、社会に対する貢献です。 『オルタナ』=alternative の原義は「もう一つの」「伝統的ではない」という意味です。

そして、私たちは、『オルタナ』という新しい雑誌を通じて、企業の「別のモノサシとは何か」を探っていきます。私たちや次世代の人類が住み続ける「地球」の自然・環境・資源・エネルギー、社会や企業のあり方、食料や暮らしのあり方など、生活者が主役のコミュニティを舞台とした、地球規模でのテーマを継続的に掘り下げていきます。

私たちが主に取り上げるトピックスは、企業の社会責任(CSR)、LOHAS的なもの、環境保護やエコロジーなど、サステナビリティ(持続可能性)を希求す る社会全般の動きです。そのほか、キャリアやファッション、カルチャー、インテリアなどの各分野で起きている、人と地球を大切にする現象も積極的に発信していきます。

持続可能な社会のあり方を考える文脈では、「ビジネスや大企業は悪」と見なす向きもありますが、私たちはそのようには考えません。むしろ、ビジネスとは社会変革の重要な担い手であると位置づけます。また、中小企業の先進的な企業活動を社会に広く伝えることで、大企業の活動にも影響を与えたいと考えます。

環境とCSRと「志」のビジネス情報誌『オルタナ』に、どうぞご注目下さい。

2006年12月 オルタナ編集長 森 摂

 

2013年6月11日(火)21:43

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