[CSR]キリンビール、福島産和梨を使用した「氷結」でCSV目指す

■福島県知事「風評被害はまだ根強い」

「キリン 氷結 和梨」を試飲する佐藤知事=7月31日福島県庁知事室で
「キリン 氷結 和梨」を試飲する佐藤知事=7月31日福島県庁知事室で

同日、佐藤知事を表敬訪問した布施社長は、「福島産の安全と美味しさをよりアピールしていきたい」とし、風評被害を払拭する意向を強く示した。

佐藤知事は、「まだまだ風評被害は根強く残っている。市場は回復しているが、震災前の値段には戻っていない。この商品で福島の元気を全国に届けてほしい」と話した。

布施社長は、同商品のことを「キリンのCSVの象徴」ととらえている。商品を通して、継続して福島の復興支援を行うため、「社員と福島の生産者が『風評被害の払拭』を共通目的として共有することが求められる」と語った。そして、「福島の課題解決が、商品の売上につながる流れをつくっていきたい」と、CSVのモデルケースを目指す。

布施社長は今年3月27日に同社の社長に就任したが、前職は小岩井乳業の社長を4年間務めていた。岩手県を拠点に働いており、東日本大震災のときも岩手県にいた。実際に被害を目の当たりにしたこともあって、今回の震災への思いは強い。

今後は、和梨だけでなく、福島産のほかの果物を使って氷結シリーズを展開していく考えもある。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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