キリンビール、横浜工場にビオトープ 絶滅危惧種の保全も

工場敷地内にあるレストランビアポートのテラス席から ビオトープの自然を眺めることできる(写真=平塚音四郎)

キリンビールは、生物多様性の保全を目的に、横浜工場敷地内の緑地を整備し、8月3日にビオトープをオープンした。

当プロジェクトは、横浜市が市域の環境保全推進のために、横浜みどり税を活用する「横浜みどりアップ計画(新規・拡充施策)」の「地域緑のまちづくり事業」第一号となった。今回整備された広さ1万8300平方メートルの公開緑地には、四季折々の自然が楽しめるように203種の樹木や草花を配置している。

ビオトープの整備にあたっては、NPO法人鶴見川流域ネットワーキング(横浜市)と連携した。池のビオトープには、貴重生物の保全を目的に、絶滅危惧種に指定されているホトケドジョウや在来種のヨコハマメダカを放流する。

緑のビオトープには、ナミアゲハ、キアゲハなどの蝶類が好む多様な樹木を植栽し、生態系ネットワークの強化に取り組んでいる。すでに、カワセミのほか、クロスジギンヤンマ、ショウジョウトンボなどの飛来が確認できるという。

キリンビール横浜工場の清水岳副工場長は「ビールは、自然の豊かな産物からできているので、生物多様性保全に貢献するのは当社の使命である」とし、今後も横浜市やNPOと連携して横浜市内の環境改善と活性化に協力し、地域環境との共生を進めていきたいと抱負を語った。

公開緑地とビオトープのオープンにあたり、キリンビール横浜工場では8月5日から、整備した緑地および池と緑のビオトープをとりまく生物を見学できるプログラム「自然の恵みを感じるツアー」を毎週日曜日に開催する。(枝松 麗)

 

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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