ステークホルダー・エンゲージメント成功のカギ【アジアCSR最前線】

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ガブリエル・チョン(CSR アジア シニア・プロジェクトマネージャー)

責任ある企業はステークホルダーの期待を理解しそれに応えることが求められている。しかし、実際に企業はステークホルダーの視点や助言をどれほど重視し、真剣に受け止め、またそれを報告しているのだろうか。

企業のサステナビリティ・レポートを読んだり、企業の担当者と話していると、ステークホルダーとのエンゲージメントを企業がどれだけ重要視しているか、またどれだけの価値を見出しているかが見えてくる。それは読者が信用できるサステナビリティ・レポートかどうか判断する鍵にもなる。

見落としがちな5つのキーポイント

ステークホルダーとのエンゲージメント情報をきちんと開示し、以下のことを改善することにより、サステナビリティ・レポートの信憑性が高まると考える。

1.一方通行のエンゲージメント:サプライヤーに対して、何社の監査を行ったかその数を開示している企業がある。監査で不合格であったサプライヤーの数と、問題解決や改善に向けて実施した項目を開示する企業もある。しかしながら、サプライヤーから見た自社やそのビジネス慣行によるインパクトについて洞察しているレポートはほとんどみられない。発注元から要求される価格抑制のプレッシャー、不利な支払い条件というような、日頃からサプライヤーが抱いている不満やどのようにしたら企業同士がより良いビジネスパートナーになれるかといった内容は開示されないことが多い。

2.コミュニティのステークホルダーに関する理解不足:ほとんどのサステナビリティ・レポートのコミュニティ貢献活動ページは、恵まれないコミュニティを企業が支援したという企業フィランソロピーの報告に終始している。ここで足りないのは、ビジネスが直接的に影響を与える近隣のコミュニティとのエンゲージメントだ。騒音、ホコリ、廃棄物、汚染要因、交通渋滞や操業時間に関して、建物や製造業などを含む住宅地域に大きな影響を与えるような企業もほとんどこれらを報告していない。

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2014年11月5日(水)18:48

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