米アラスカ航空がバイオ燃料の積極利用で他社をリードし始めた。6月にトウモロコシから作ったバイオ燃料を通常燃料に混ぜて商用機に使ったのに続き、11月14日には「木製バイオマス」を使ったバイオ燃料を商用機に使用した。このバイオマスは、太平洋岸北西部の森林から出たリギダマツなどからできたもので、切り出し工程や間伐作業から取得したものを使用。同社は今回の使用で通常のフライトより二酸化炭素の排出量を70%削減できたと試算している。
木製バイオマス燃料を20%使用した飛行機は、乗客163名を乗せ、シアトルから東海岸にあるワシントンDCまでの約3700キロを飛行した。
燃料の開発は、ワシントン大学が率いるノースウエスト アドバンスド リニューワブル アライアンス(NARA)で、木製バイオマスをジェットエンジンの代替エネルギーにするために、米国農務省(USDA)が費用を負担し、研究開発を行っている。5年間という期間で、政府や民間機関から航空関連から学術分野までの所属機関を超えたスペシャリスト32名が、知恵を出し合っている。