自社がNGO/NPOに何を求めるのか、どんな社会課題を解決してほしいのかを明確にし、自社独自の基準を定め、戦略的な寄付を心がけてほしい。そして、いったん始めたのであれば、中長期的な視点で寄付先と付き合っていくことだ。
第三に、寄付先には厳しく情報開示を求めた方が良い。寄付のしっぱなしは良くない。何に対して寄付したのか、寄付先に何を期待しているのかーーなどを明確にし、寄付先には成果の報告を求める。
その判断は中長期的にすべきだが、期待に沿えなかった寄付先に対しては、ゼロ回答を含め、寄付額を見直したり、活動内容に助言したりなどの措置を取る必要があるだろう。
法人の場合、寄付に充てる資金は、株式配当や給与増額に充てても良い余剰資金の一部である。株主や従業員から不平不満が出るようでは、戦略的な寄付とは言えない。あらゆるステークホルダーが納得するような形で、寄付先を選定し、そのパフォーマンスも逐次、チェックするのが良い。
個人の方も、できるだけ自分の意思を明確にし、寄付がそれに沿っているか、寄付先が答えてくれているかを改めて見つめ直すのが良いだろう。