難病の子の教育空白埋める「未来のための今を」PR

■寄付型NPOに向け「適切な発信を」

――組織運営では、どんな点に苦労していますか。

資金面が一番難しいと感じています。病気を抱える子どもやご家族は、医療費や通院費ほか経済的な負担が大きく、できる限り当事者負担はほぼなしを理想にしています。そのため寄付型NPOに向けて、認定NPO法人格のほか、組織の信頼性を担保する「グッドガバナンス認証」を取得しました。クラウドファンディングにも挑戦しています。

大事にしているのは、エンドユーザーである子どもたちに支援をしっかり届けるために、適切に発信すること。僕らの支援の先には、それを受けられない子どもがまだたくさんいます。活動を通じて関わった人が、そうした子どもに支援を届ける1人になってくれるかもしれません。

■コロナで失われる「息づかい」の感覚

――新型コロナウイルスにより、子どもたちへの対面支援が難しい状況です。

こうした感染症で一番あおりを受けるのが、難病や慢性疾患の子どもたちです。免疫が弱いため感染症で病気が重篤化したり、他の合併症を引き起こしたりリスクも高まる。支援者自身が難病当事者であることもあり、2月末からは病院内での交流支援や、事務所での子どもたちとの交流は全面的に休止しました。それは僕らの存在意義を根底から覆すような出来事でした。

しかしポケットサポートでは4年ほど前から、オンライン学習支援の試みも継続してきました。文部科学省などでも遠隔教育を導入する議論が進みつつあります。ただ僕らが大切にしてきた子どもたちとの関係性やその思いにリーチすることは難しくなっていることに変わりはありません。

例えば息遣いや細かな目線の動き、また算数の問題を解くときの手の動かし方で「ここでつまずいたな」と感じ取ったりしながら、学習支援を進めてきた、そうした感覚のようなつながりはオンラインでは難しくなります。

一方で「何もできない」と思うのではなく、できる手段で関係性をつくり、一人でも多くの子どもたちが病気のことを忘れたり、治療に前向きになったり笑顔になれる時間を提供するため、この状況下で何ができるのか、いまスタートラインに立ったばかりです。私たちの活動を信頼して力を貸してくれる人が一人でも増えることで、子どもたちの笑顔が増えていく未来をつくっていきたいです。

 

グッドガバナンス認証:

一般社団法人非営利組織評価センター(JCNE)が、第三者機関の立場からNPOなど非営利組織の信頼性を形に表した組織評価を実施し、認証を行っている。2020年8月現在、全国13都道府県で計25団体が認証を受けている。信頼性を示す指標として、「自立」と「自律」の力が備わっているNPO であること、すなわち「グッドなガバナンス」を維持している組織を認証し、組織の信頼性を担保する。信頼性を見える化することにより、NPO が幅広い支援を継続的に獲得できるよう手助けをする仕組みだ。詳しくはこちらへ。

インタビュー動画「難病持つ子の未来 学び通じて支える」(11分)

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2020年9月30日(水)9:00

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