未電化地域照らすキオスクの太陽光

■オルタナ本誌38号「世界のソーシャルビジネス アフリカ編 ケニア」 

東京大学が開発した最先端技術「デジタルグリッド」を用いた電力ビジネスが、アフリカの広大な未電化地域で始まっている。デジタルグリッドソリューションズ(東京・文京)が展開するのは、村のキオスクを充電スポットにすることで、コミュニティーに電気を届ける事業だ。(瀬戸 義章)

ケニアのエナジーキオスク

東京大学の阿部力也特任教授は、特殊なルーターによって電気にIPアドレスを付与し、「デジタルグリッド」を実現する技術を開発した。この技術を使えば、まるでインターネット上でデータを送受信するかのように、発電した電気を特定の場所に送ることや、使っている電気がどこで発電されたのかの判別ができるようになる。

自然エネルギーによる発電は電圧・周波数が不安定だが、このテクノロジーを使えば、それをコントロールすることも可能だ。

こうした最先端の技術を用いたビジネスが、意外なことに、アフリカの未電化地域で始まっている。

東大発のベンチャーであるデジタルグリッドソリューションズが取り組むのは、「エナジーキオスク」による充電ビジネスだ。日用品を販売する雑貨屋、キオスクの店舗にソーラーパネルを設置し、未電化地域の住人に、携帯電話やLEDランタンの充電や貸し出しを行う。

広大な土地の家々に一本一本電線を引くのではなく、人々が集まるキオスクを充電スポットとすることで、そのコミュニティーをまるごと電化しようというのが同社の発想だ。キオスク一軒当たりの商圏は100―1千世帯であり、そこがエナジーキオスクになれば、一度に数千人の人々が電気を使う事ができるようになる。

灯油から電気照明へ

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2020年10月7日(水)11:00

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