セイコーエプソンと日本環境設計(東京・千代田) は、3月上旬に開かれたサステナブル・ブランド(SB)国際会議2019東京に出展し、リサイクル素材を利用したコラボTシャツを披露した。SB東京は従来のセッション聴講やブース出展に加えて、異業種協働を生み出す場としての新たな展開を見せようとしている。(オルタナ編集部)
エプソンと日本環境設計は使用済インクカートリッジをリサイクルする「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」で協働している。
今回、SBの出展ブースが隣であったことから、両社の技術を生かした展示用コラボTシャツ製作の話が進んだという。今回はあくまでも両社の技術紹介を目的とした試作品としての展示だが、今後リサイクル事業でのさらなる協業も視野に入れる。
セイコーエプソンの市川和弘執行役員は「『なくてはならない会社』を目指すために、資源リサイクルは不可欠な要素である。資源リサイクルの分野では、日本環境設計を含め、広い視野で他社との連携に取り組んで行くことが重要と考えている」と話す。
今回のコラボレーションでは、エプソンのインクジェット技術を使い、布地に印刷できる技術、日本環境設計の回収したポリエステル素材の服を原料として新たな服にリサイクルする技術をそれぞれ活用した。
当日配布されたTシャツの袋には、乾式オフィス製紙機「PaperLab」で作成したメッセージカードを同封。エプソンの環境技術をアピールした。
日本環境設計の岩元美智彦取締役会長は「衣類をリサイクルし、繰り返し使用できることで環境負荷が低減できる」と説明する。
市川執行役員、岩元取締役会長ともに、「SB東京は、社会課題解決に関心の高い企業、団体、人が必然的に集まるので、異業種協働を生み出す絶好の機会ではないか」と語った。
今年で第3回を迎えたSB東京。異業種協働を生み出す場として一段階ステージアップしようとしている。