記事のポイント
- オアシス・マネジメントのセス・フィッシャーCEOがオルタナの独占取材に応じた
- その中で、同社は花王のサプライチェーン上のリスクを改めて指摘した
- 花王がグローバル市場で戦うにはESGリスクが足かせになると懸念する
香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」のセス・フィッシャー創業者兼最高投資責任者(CIO)がこのほど、オルタナの独占インタビューに応じた。花王の株式を12.5%所有する同社は、花王のサプライチェーン上に、ESGやサステナビリティ面のリスクがあると指摘していた。(聞き手:オルタナ輪番編集長=吉田広子・北村佳代子・池田真隆)

セス・フィッシャー氏
■「花王のサプライチェーンの実態を明らかにしたい」
――オアシスからの請求に基づき、花王は4月30日、臨時株主総会を開催します。今回、臨時株主総会の開催を求めた狙いを聞かせてください。
私は花王のESGを巡るビジネス慣行について、真に独立した調査を行いたいと思っています。具体的には、パーム油・パーム核油、紙・パルプのサプライチェーンにおける慣行についてです。
花王の開示内容が真実なのか。サプライチェーン上に森林破壊・人権等のリスクがあるのか。その実態を明らかにしたいのです。
私が目指しているのは、誰でも閲覧できる、完全に独立した調査を行い、サプライチェーンの実態を検証することです。花王は、調達基本方針などの各種方針を遵守していると主張していますが、その主張には矛盾が散見され、実際は遵守していないかのように見えます。
――花王に「独立した調査者の選任」を提案しましたが、オアシスがこの提案を通じて最終的に達成したいことは何ですか。
私たちは、花王の最大の株主です (2026年3月18日時点で12.52%保有)。私たちは花王と最も大きな利害関係を有しています。花王が「ESGで世界をリードする企業だ」と言うならば、私もそうであってほしいと願っています。であれば、私たちの株主提案を支持し、しっかりと証明してほしいのです。
私が、株主提案を通じて最終的に目指しているのは、花王が持続可能なビジネスを通じて長期的な成長を実現することです。
■「森林破壊や人権などで高いリスクがある」
■「関係を維持しながら改善を求めるプロセスで良いのか」
■「改善の証拠は一切見当たらない」
■情報発覚のきっかけは内部通報だった
■特定の市場から締め出されるリスクを抱えている
■調査者の所属事務所はパーム油生産地での実績も
■花王の事例が、他社の業務改善の教訓に


OASISと花王の攻防は大変注目していただけに時宜に叶った大変良い記事だったと思います。
一方の花王側からの発信は殆ど無く、調査中とは思うものの、何らかの発信は必要ではないかと感じています。アクティビストに対処する中で企業は学び成長してゆくものですが、臨時株主総会の後も引き続き情報収集と共有を宜しくお願いいたします。