明治安田生命保険・永島社長「AI時代の経営は尊厳と信頼が核に」

記事のポイント


  1. 明治安田生命保険は26年4月、CSuOを新設し、永島社長が兼務する
  2. 背景には、海外保険事業の拡大やAIの急速な進展など経営課題の複雑化がある
  3. 永島社長兼CSuOはひとの尊厳と信頼を守ることがAI時代の経営の役割と話す

明治安田生命保険は2026年4月、新たにCSuO(最高サステイナビリティ責任者)を設置し、永島英器社長が兼務する体制へ移行した。その背景には、海外保険事業の拡大やAIの急速な進展など、経営課題の複雑化がある。永島社長は「便利さの先で失われかねない人間の尊厳や信頼を守ることが経営の役割」と語った。(聞き手・オルタナ輪番編集長=池田真隆、写真=川畑嘉文)

永島英器、1963年東京都出身。私立桐朋高校卒業。86年東京大学法学部卒業後、明治生命保険(現明治安田生命保険)入社。2010年静岡支社長、13年企画部長、16年執行役員人事部長、17年常務執行役、21年代表執行役社長(現職)。26年4月CSuO。

――2026年4月からCSuOを兼務しています。社長自らサステナビリティを担う体制にした狙いは何ですか。

当社を取り巻く経営環境は大きく変化しています。海外保険事業の拡大、資産運用の高度化、デジタル・AIの急速な進展などによって、経営課題はかつてないほど複雑化・高度化しています。

こうした状況の中で、意思決定の質とスピードを同時に高めるため、26年4月から「マトリクス経営体制」を導入しました。事業収益に責任を持つ「事業長」と、経営基盤を横断的に支える「CxO」に、従来社長が持っていた権限を一部委譲しました。

その中で新設したのがCSuOです。サステナビリティは環境や人権対応だけではなく、事業戦略、リスク管理、人財戦略など、経営全体を貫くテーマです。だからこそ、専門部署に任せるのではなく、社長である私自身が兼務し、自ら経営判断を担う体制にしました。

社長がCSuOを兼務する企業は、国内外を見てもまだ少ないですが、これは「サステナビリティは専門部署だけのものではない」という当社の意思表示でもあります。

近年は地政学リスクや国際協調の停滞などを背景に、格差や分断が広がっており、サステナビリティはもはや付加的な施策ではなく、企業のパーパス(存在意義)そのものです。経営トップが責任を持ち、自ら語り、判断することが重要だと考えています。

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M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナ輪番編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナ輪番編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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