記事のポイント
- 地震の影響で断水などが続く熊本県で企業による支援が本格化している
- 大手各社がクーラー設置や井戸水を提供し、猛暑対策・水需要に応える
- 循環型シャワーの設置、道路復旧・EV充電器の開放などインフラ面も支援
熊本県でM7.1の大地震が発生してから8月4日で1週間となる。県内では現在も断水や交通網の寸断などライフラインへの影響が続いている中、企業による被災地支援が広がっている。義援金や生活物資の提供に加え、猛暑対策でのスポットクーラーの設置、断水対応での井戸水の提供や循環型シャワーの設置など、各社が現地のニーズに応じた支援に乗り出している。(オルタナ編集部)

7月28日に発生した「令和8年熊本地震」はM7.1(最大震度7)を観測し、熊本県を中心に甚大な被害をもたらした。県によると、8月3日時点で県内206カ所の避難所に8383人が避難している。死者は38人、負傷者は98人に上る。ライフラインでは最大約10万8100戸で断水が発生し、8月3日時点でも約4万5000戸で断水が続くなど、被災地では生活再建への支援が急務となっている。こうした状況を受け、企業による義援金や生活物資の提供に加え、自社の技術やサービスを生かした復旧・復興支援が広がっている。
■日立、エアコンなどの支援物資送る
日立製作所は、日立グループとして総額 5000 万円の寄付を、熊本県などに対して実施する。加えて、被災地の状況やニーズを踏まえ、飲料水や簡易トイレなどの生活支援物資を順次発送した。また暑熱対策として、設置工事が不要なスポットクーラーに加えて、業務用エアコンを送付し、据え付けに向けた体制を整えて作業を進めている。
ソニーグループは、緊急支援金として5000万円の寄付を実施する。寄付金は、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンとソニーが共同運営する「子どものための災害時緊急・復興ファンド」および日本赤十字社を通じて、被災者への支援活動に活用予定だ。加えて、ソニーグループ各社の社員による募金と会社からの同額マッチング寄付を行う。
三菱電機グループも、熊本県の義援金窓口に対して5000万円を寄付するほか、社員からの寄付金に会社が同額を拠出するマッチングギフト制度による追加寄付も行う予定だ。
富士フイルムホールディングスも熊本県に5千万円の寄付を決めた。
■飲料各社、井戸水やボトル飲料を供給
被災地で断水が続いている中、飲料メーカー各社は水や飲料の供給を通じた支援を進めた。コカ・コーラ ボトラーズジャパン(東京・港)は8月1日までに、熊本県宇城市内12カ所の避難所と八代市内避難所に「い・ろ・は・す天然水」(2L)を計2万5300本提供した。8月3日からは同社の熊本工場の井戸水を飲料水として提供し始めた。この井戸水は普段、同工場での製品製造に使用されている。
同社の広報担当者によると、熊本工場は現在、安全の確保や製品品質の担保を最優先するため操業を停止しているが、5日の操業再開を目指している。
アサヒグループは7月31日、「おいしい水 天然水」を4万8708本(600mlを3万240本、2Lを1万8468本)に加え、ベビーフードや介護食品(1000万円相当)の物資を供給すると発表。サントリーは7月30日に緑茶「伊右衛門」1万本、キリンホールディングスは同月31日に清涼飲料水約2万本をそれぞれ被災地へ届けると明らかにした。
また日清食品は、農林水産省から日本即席食品工業協会(東京・港)への緊急支援要請を受け、「カップヌードル」「冷しカップヌードル」「完全メシ」など約30,000食を提供した。
■県内に400台の「循環型シャワー」
■IT企業経営者60人超で寄付呼びかけ
■自動車各社が車両関連で支援
■EV充電スタンド71カ所を無償開放
■道路寸断解消へインフラ復旧支援も

