バンダイナムコHD社長「ファンとサステナビリティを広げる」

記事のポイント


  1. バンダイナムコグループはガンダムなど年600超のIP(知的財産)を取り扱う
  2. 特性に応じた事業ポートフォリオを持ち、安定的な収益基盤を築く
  3. 浅古社長CEOは、「日本のIPを世界に広げて、文化を輸出したい」と意気込む

バンダイナムコグループはガンダムシリーズなど年間600以上のIP(知的財産)を取り扱う。定番IPと新規IPなど、特性に応じた事業ポートフォリオを持ち、ヒットに左右されない安定した収益基盤を築く。浅古有寿・社長CEOは、「日本のIPを世界中に広げて文化を輸出したい」と意気込む。(聞き手・オルタナ輪番編集長=池田真隆、経済ジャーナリスト=海藤秀満)

浅古社長は会社への「誇り」がファンづくりにつなが
ると強調した   写真・海藤秀満

――600以上のIPを取り扱っています。IPビジネスの可能性をどのように捉えていますか。

日本のIPビジネスは、海外でもまだまだ伸びしろのある、ポテンシャルの高い事業だと考えています。ただ、私たちはIPを単なるコンテンツとは捉えていません。IPの海外展開は文化の輸出でもあると思っています。IPを通じて、日本の文化そのものを世界に丁寧に広げていきたいと考えています。

当社は年間600以上のIPを商品・サービス等として展開しています。当社オリジナルのIPもあれば、他社からライセンスを受けているものもあります。ガンダムやドラゴンボールのようなロングランの定番IP、新しく生まれるIPもあります。

それぞれ特性が異なるため、IP、事業、地域という三つのポートフォリオを組み合わせることで、特定のヒットに業績が左右されにくい、安定した収益基盤をつくっていきたいと考えています。

特に海外事業には力を入れています。2025~2027年度の中期計画では、海外売上比率(仕向地別)を5割まで引き上げる目標を掲げました。ただ、海外も伸びていますが国内事業が健闘していることもあり、現在はまだ4割台です。

重点地域として北米と中国内地を位置付けていますが、まだ十分にビジネスを展開できていない地域もあります。地域拡大に加えて海外で展開するIPやカテゴリーを増やすことで、成長の余地は十分にあると見ています。

ガンダムシリーズは年間売上高が2500億円を超えるまで成長しました。社内を横断したガンダムプロジェクトを組成し、IPの価値を最大化しています。当社には、トイホビー、ゲーム、映像など、さまざまな事業があります。

それぞれビジネスサイクルが異なり、短いものもあれば、企画から制作、販売まで5年以上かかるものもあります。こうした幅広い事業をグループとして展開できることは、当社の大きな強みです。

今年、誕生から30年を迎える「たまごっち」も象徴的です。世界累計出荷数は1億300万個を超え(2026年3月末)、海外が5割以上を占めています。日本では何度かブレイクの波がありましたが、北米でも発売後から継続的にビジネスを展開してきたため、日本同様に根強いファンがいます。

IPを通じて多く人たちがつながることは、私たちにとって非常にうれしいことです。IPを通じて世界中の人々が熱く語り合える。そんな世界をつくれたら素晴らしいですね。

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M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナ輪番編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナ輪番編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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