「貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」。6月20日から22日までブラジルのリオデジャネイロで開かれた「国連持続可能な開発会議」(リオ+20)でウルグアイのホセ・ムヒカ大統領が行った演説がネット上で話題を呼んでいる。
演説は20日に行われた。この中でムヒカ大統領は「このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で『みんなの世界を良くしていこう』という共存共栄な議論はできるのか。どこまでが仲間でどこからがライバルなのか」と問い、「ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルのために人生を放り出している」「改めて見直さなければならないのは私たちの生活スタイルだ」などと訴えている。
貧困層出身のムヒカ大統領は左翼ゲリラ活動を経て仲間らと政党を設立し、2009年に現職に就任。今回の演説の日本語訳を載せたサイト記事では、演説時の様子について「ウルグアイのような小国の大統領は最後の演説者でした。彼のスピーチの時にはホールにはほとんど誰もいません」と説明している。
同記事はフェイスブックで4万2千回以上共有され、ツイッター上では「ちょっと考えさせられた」などの感想が書き込まれている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2012年7月24日