「ミツバチ大量死はネオニコ系農薬と強い相関」、金沢大学の教授らが論文発表

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■濃度にかかわらず全ての蜂群が消滅

各実験群の成蜂数の経過日数による変化。スタークルメイトの高濃度溶液(ジノテフラン10ppm)をS-high(Run- 2)、中濃度溶液(ジノテフラン2ppm)をS-middle(Run- 3)、低濃度溶液(ジノテフラン1ppm)をS-low(Run- 4)、同様にダントツの高濃度溶液(クロチアニジン4ppm)をD-high(Run- 5)、中濃度溶液(クロチアニジン0.8ppm)をD-middle(Run- 6)、低濃度溶液(クロチアニジン0.4ppm)をD-low(Run- 7)と表す

実験の結果、濃度にかかわらず、農薬投与後、成蜂数が急激に減少し、濃度により減少傾向に差異がみられるものの、群は最終的に消滅することが分かった。

高濃度のスタークルメイト、ダントツの実験では、最初に一度だけ農薬を含んだ餌を与え、12日目に農薬無しの餌と取り換えた。12日間で即死と思われる多くの死蜂が巣箱の内外で発生し、15~18週間で群は消滅した。実際に散布される農薬の10分の1の濃度であっても、急性毒性により蜂群が崩壊したことが示唆されるという。

中濃度、低濃度の実験では、農薬入りの餌を群が崩壊するまで用いた。どちらも死蜂は見られなかったが、農薬投与後成蜂数は急激に減少し、中濃度では7~9週間、低濃度では12週間で蜂群が崩壊した。山田教授は、慢性毒性により蜂群が崩壊した可能性が考えられると見ている。

さらに、死蜂が確認されないのにもかかわらず、蜂群は減少し崩壊することから、山田教授は「神経系に障害を起こすネオニコ系農薬によって、ミツバチは帰巣能力を失ったのでは」としている。

同じく毒性が強くても、有機リン系など従来の農薬の場合は、巣箱の周囲にミツバチの死骸が落ち、時間が経つとともにミツバチの数は回復していくといわれている。

■ネオニコは、「農薬」ではなく「農毒」

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2013年3月5日(火)10:59

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