即廃炉求め、欧州3国合同反原発デモ

欠陥原発の模型を掲げる人たち。周辺では音楽や歌が鳴り響く

ベルギー・ドイツ・オランダ国境地点で6月8日、3カ国から約500人(主催者発表)の反原発デモがあった。ベルギーでは、圧力容器に千単位のひびが見つかった原発2基が昨年夏から停止していたが、5日から再稼動したため、急遽反原発市民が集まった。そのうちの1基はオランダやドイツ国境から近く、即廃炉を求める合同デモは今年1月と3月に続き3度目だ。

各国代表による3カ国語のスピーチや音楽と歌に続き、3カ国が交わる国境地点をぐるりと回ってデモ行進した。直接政府に訴えようと絵葉書が配られ、法的に訴えることも計画中という。

ベルギーの地元テレビ局は、筆者も含めて多くの参加者にインタビューを行い、「袋小路の核エネルギーは過去の技術だ」などの声を、週明けのニュースで報道した。

福島県出身でベルギー在住の女性の夫(ドイツ人)は、「福島でがん患者確認の公式報道があったばかり。もっと多数になる可能性もある。原発は特に慎重に稼動させるべきで、圧力容器のひびが見つかった以上やめるべきだ」と語った。

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川崎 陽子・ドイツ

欧州から主にドイツ語圏の情報、基本的人権を脅かす放射線被ばく問題を発信。専門分野の通訳・翻訳にも従事。
横浜国立大学卒業後、日本企業研究職、米国企業技術職を経てドイツに留学。アーヘン工科大学で応用工学修士(環境学・労働安全)修了。 ブログ:http://ecoyoko-archive.seesaa.net/https://ecoyoko.fc2.net/ 執筆記事一覧

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